障害者手帳について

障害者手帳は、障がいのある方が日常生活や社会参加をより円滑に行うためのサポートツールです。取得することでさまざまな支援やサービスを受けられるため、障がい者本人やその家族にとって重要な制度です。今回は、障害者手帳の基本情報から取得のメリット、障害年金との関係について解説します。

1. 障害者手帳とは

障害者手帳とは、障がいがあることを証明し、各種支援やサービスを受けるために必要な公的書類です。具体的には、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の3種類があり、それぞれ対象となる障がいや支援内容が異なります。

• 身体障害者手帳：身体に障がいがある方が対象

• 精神障害者保健福祉手帳：精神疾患のある方が対象

• 療育手帳：知的障がいのある方が対象

2. どういう人が障害者手帳を取得できる

障害者手帳を取得できるかどうかは、障がいの種類や程度によって異なります。一般的には、医師の診断書や検査結果に基づき、自治体が発行します。

• 身体障害者手帳：視覚障害、聴覚障害、肢体不自由など

• 精神障害者保健福祉手帳：統合失調症、うつ病、発達障害など

• 療育手帳：知的障害（軽度から重度まで）

取得手続きは、市区町村の福祉課や障がい者支援センターで行います。診断書や写真、本人確認書類が必要になるため、事前に確認しておきましょう。

3. 障がい者手帳を取得するメリット

障害者手帳を取得すると、以下のような支援や優遇措置を受けることができます。

※あくまで一例です。内容は、障害者手帳の種類や、自治体により異なります。

• 税金の控除・減免：所得税や住民税の控除、車両税の減免

• 公共料金の割引：携帯電話料金やNHK受信料の割引

• 交通機関の割引：鉄道やバス、航空機などの割引

• 福祉サービスの利用：デイサービスや就労支援施設の利用がしやすくなる

• 雇用支援：障がい者雇用促進法に基づき、就職支援が受けられる

4. 障害者手帳と障害年金の関係

障害者手帳を持っていることで、必ずしも障害年金が受給できるわけではありません。反対に、障害者手帳を持っていないことを理由に障害年金が受給出来ないことはありません。

障害年金は、障がいの状態が国の基準に該当し、年金加入期間や支給要件を満たしている場合に受給できる制度です。

一方、障害者手帳は生活支援サービスが目的の制度です。

審査機関や審査基準が異なる為、手帳の等級と年金の等級が必ずしも一致しない点に注意が必要です。

手帳の等級が低くても、障害年金の対象となるケースもあります。

5. 最後に

障害者手帳を取得することで、社会生活を支えるさまざまな支援を受けることができます。障がいの種類や程度に応じて適用される制度が異なるため、自分の状況に合ったサポートを受けましょう。また、障がい者手帳や障害年金の取得・更新に関するお悩みがあれば、クラリ社会保険労務士事務所へご相談ください。