退職代行を使う前に知っておきたい、上司への伝え方

こんにちは、クラリ社会保険労務士事務所の氏川巳央です。

今日は「退職代行を使うべきか迷っている」というご相談に向けて、まずは上司へ自分で伝えるときのコツをまとめます。ポイントは、早めの連絡・記録を残す・感情を入れず事実で伝える、の3つです。

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まず知っておきたい基礎知識

・期間の定めがない契約は、原則「退職の意思表示から2週間」で退職可能(就業規則が1か月前などでも、まずは早めに相談)

・有期契約は原則途中終了が難しいが、やむを得ない事情があれば解除できる場合あり(体調悪化、家庭の重大事など)

・有給が残っていれば最終出社日までの計画付与を検討(業務引継ぎとセットで調整)

・貸与物(PC・制服・社員証)の返却、最終出社日、給与・退職書類の受け取り方法はあらかじめ確認

・やり取りはメールやチャットで残す(面談後に要点を簡潔に記録)


伝え方の順番(最短ルート)

1 直属上司に面談依頼(「今週10分ほどお時間ください」)

2 口頭で退職の意思を簡潔に伝える(退職希望日/最終出社日/引継ぎの考え)

3 面談後すぐ、要点をメールで確認(事実と日付だけ)

4 人事の指示に従い、退職願や書類を提出

5 引継ぎリストを作成し、期日までに完了報告


言い回しのコツ(短く・角を立てない)

・「私事ですが、◯月◯日付で退職したく、最終出社は◯月◯日を希望します。引継ぎはA・B・Cの順に進め、資料を共有します」

・「体調(家庭の事情)により勤務継続が難しいため、退職を希望します。必要な手続きとスケジュールをご教示ください」

・「面談内容の確認です。退職希望日◯/◯、最終出社◯/◯、引継ぎ項目A・B・C。相違があればご指摘ください」


断られた・強く引き止められたとき

・理由を具体化してもらう(繁忙期等は日付相談の対象。意思自体は撤回不要)

・就業規則の手続きに沿って進めつつ、健康上の事情は診断書や意見書で補強

・威圧・暴言・私物返却拒否などがあれば、日時・場所・発言を記録し、外部相談先も検討


退職代行を検討すべきケース

・上司からのハラスメントで面談が困難

・過去に退職希望を何度も握りつぶされた

・メンタル不調で交渉・引継ぎの負担に耐えられない

※まずは安全確保。必要に応じて産業医・自治体窓口・労働局相談コーナー等の外部資源も併用を


引継ぎで最低限やっておくと安心なこと

・担当業務の一覧、進捗、期限、関係者連絡先

・フォルダの場所、パス権限、マニュアルの所在

・未完了タスクの「次の一手」を一行で明記


今日のまとめ

退職は感情ではなく手順で整えるとスムーズです。上司への早めの連絡、事実ベースの短文、記録化、そして現実的な引継ぎ。この4点を押さえたうえで、難しい状況では退職代行や外部窓口の活用も選択肢に入れましょう。

退職の伝え方や有給消化・書類段取りでお困りの方は、クラリ社会保険労務士事務所へお気軽にご相談ください。


クラリ社会保険労務士事務所では、愛知県津島市を拠点に、障害年金の請求代行をはじめ、労働トラブルのご相談や就業規則の作成・見直しなど、幅広い社会保険労務士業務を行っています。

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