労災事故が起きたら会社はどう動くべきか? ~初動対応から労基署・労働局への報告まで~

労災事故は突然起こります。

発生時の初動対応が遅れたり、報告義務を怠ったりすると、被災者の救済が遅れるだけでなく、会社が行政から是正勧告や罰則を受ける可能性もあります。

今回は、労災事故が起きた際の会社の動き方を、初動対応から報告手続きまで時系列で解説します。


1. 事故発生直後の初動対応

• 安全確保

現場の二次災害を防ぐため、機械の停止や作業中止を徹底。

• 負傷者の救護

応急処置を行い、必要に応じて救急車を手配。

• 上司・安全衛生担当者への連絡

現場責任者や人事担当者に速やかに報告。


2. 労災申請の準備

• 労災保険の対象確認

業務中や通勤途上の事故であれば原則対象。

• 必要書類の収集

• 療養補償給付たる療養の給付請求書(様式第5号)

• 事故状況報告書

• 医師の診断書

• 被災者への説明

労災保険請求の流れ、休業補償給付の概要を案内。


3. 労基署・労働局への報告義務

• 死亡・重篤災害の場合

直ちに所轄労働基準監督署へ電話連絡、その後24時間以内に「労働者死傷病報告(様式第23号)」を提出。

• 休業4日以上の労災事故

1か月以内に様式第23号を労基署へ提出。

• 軽微な事故(休業4日未満)

提出義務はないが、社内記録として事故状況は必ず保存。


4. 原因調査と再発防止策の実施

• 事故原因の特定

作業手順、設備、教育の不備などを洗い出す。

• 改善措置の実施

マニュアル改訂、設備点検・修理、安全教育の強化。

• 労働安全衛生委員会での共有

改善策を職場全体で共有し、再発防止を徹底。


5. 労災後のフォロー

• 被災者の復職支援

短時間勤務や軽作業からの段階的復帰を検討。

• 心身ケアの提供

メンタル面への配慮や産業医との面談機会を設ける。


まとめ

労災事故対応は、「初動の速さ」と「正確な報告」が鍵です。

労基署への報告漏れは、企業の信頼失墜や法的リスクにつながります。

クラリ社会保険労務士事務所では、労災発生時の手続きサポートから、安全衛生管理体制の整備、従業員研修まで対応しています。

万が一に備え、日頃から体制を整えておきましょう。


クラリ社会保険労務士事務所では、愛知県津島市を拠点に、障害年金の請求代行をはじめ、労働トラブルのご相談や就業規則の作成・見直しなど、幅広い社会保険労務士業務を行っています。

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