ハラスメント相談を受けたときに会社が絶対にしてはいけない対応 〜「様子見」はNG。初動が9割〜
こんにちは、クラリ社会保険労務士事務所の氏川巳央です。
今日は、会社からのご相談で頻度が高い「ハラスメント相談への初動対応」についてお話しします。結論はシンプルで、被害申告があったら“すぐ・静かに・公平に”動くこと。ここを外すと、事実関係よりも“対応のまずさ”がトラブルを拡大させます。
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まずおさえたい3つの原則
・報復の禁止(相談者・協力者に不利益を与えない)
・最小限の共有(知る必要がある人だけに共有し、噂を防ぐ)
・迅速かつ公平な調査(初動は当日〜遅くとも翌営業日)
絶対に避けたいNG対応
・「証拠はありますか?」と門前払いにする
・相談者だけを別部署へ異動させて“なかったこと”にする
・加害とされる側にすぐ告げ、相談者の名前を明かす
・「本人同士で話し合ってきて」と丸投げする
・“様子見”で数週間対応しない
・ヒアリング内容を記録に残さない、口頭で済ませる
初動の進め方(すぐできる実務の順番)
1 受理と安全確保(面談で受領の事実と当面の安全策を確認)
2 調査計画の整理(誰に・何を・いつ聞くのか、範囲と期限を決める)
3 関係者ヒアリング(片側から先に事実を聴取。誘導的な質問は避け、日時・場所・言動など具体化)
4 必要に応じた分離・接触制限(席替え、指揮命令系統の一時変更など暫定措置)
5 記録化と保全(メモ・メール・チャット・勤怠ログ等を確保)
6 結果の説明と再発防止(当事者双方への説明、就業規則・研修・配置の見直し)
7 フォローアップ(一定期間の定期確認。報復が起きていないか点検)
よくある勘違いと正しい考え方
・「悪気がなければハラスメントではない」
→ 受け手の合理的感受性と職場への影響で判断します。
・「プライベートなやり取りだから会社は関係ない」
→ 会社の業務に関連・波及し、就業に影響すれば対応が必要です。
・「管理職の指導は強めでもOK」
→ 指導と威圧の線引きは、言い方・頻度・公開の場か・人格否定の有無が鍵です。
現場が回る運用のコツ
・相談窓口を複線化(人事・外部窓口・女性/男性指定窓口など)
・ポリシーとフローを社内で見える化(相談→受理→調査→措置→フォローの図解)
・管理職研修で“言い換え表現”と“叱る時の手順”を反復練習
・異動・評価のタイミングは特に慎重に(報復と受け取られない配慮)
今日のまとめ
ハラスメント対応は、事実の有無と同じくらい“初動の質”が問われます。報復の禁止、最小限の共有、迅速・公平な調査。この3原則を外さず、記録と暫定措置を丁寧に進めることがトラブル防止への近道です。
相談窓口の設計や初動フローの整備、社内研修の実施まで、クラリ社会保険労務士事務所がサポートします。お気軽にご相談ください。
クラリ社会保険労務士事務所では、愛知県津島市を拠点に、障害年金の請求代行をはじめ、労働トラブルのご相談や就業規則の作成・見直しなど、幅広い社会保険労務士業務を行っています。
特に障害年金については、多数のご依頼をいただいており、初回のご相談から丁寧にサポートいたします。
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